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 飢饉などの時に民衆に食物を分け与えなかった者が死んだ時、その死体を貪りに来るという妖怪です。江渡中期に活躍した浮世絵師・一筆斎文調による「男の生首、口にしたる幽霊」という作品が基であるとされています。食人(カニバリズム)は共同体社会の中で宗教的な儀礼とされている国もあるが一般的には禁忌とされています。また大量の血も感受性の強い者には衝撃的なものでありショックを伴います。首かじりは血と食人と言う二つの禁忌を同時に犯しています。

 聖と俗、清浄と不浄、正常と異常とを差別化し両者の接近接触を禁止し、これを犯すと超自然的な制裁が加えられるとする観念的風習を禁忌と言います。

死体は黒不浄であり重い❝ケガレ❞ = ケ(気)カレ(枯れる)とみなされました。病気などで身体の機能が低下する、または老齢となり体力、気力が低下することもケガレとされた。陰陽を四つに分け陰陽、陰陰、陽陰、陽陽とすると〝陰陰〟の表現になると思います。

首かじり(くびかじり)

2011 岩絵具、墨、透明水彩、絹120.0×42.5㎝