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火童(ひわらべ)

2006 岩絵具、墨、アクリル、胡粉、ペン、箔、薄美濃紙             

190×388㎝

 ある火事の映像に一瞬だけ現れた謎の存在です。それを見た時、何か強い説得力を感じました。インパクトのある怖い形が簡略化されているのでしようか。またはその存在を深層意識で何となく雰囲気として認識してはいたが突然意識上に表面化したゆえに、恐怖が湧きあがったのかも知れません。火事という現実にあり得る負の事象に規格外のものが出現したのです。確かにそれは人間の顔の何かでした。しかし後ほどその映像を静止画で見る機会に恵まれた。そこに映っているものはまるで印象の違うものでした。頭の中で恐怖を上乗せしてしまった様でした。過去は意識に関係なく微妙に書き換えられてる様に感じます。

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