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 私には弟と共有できる特殊な感覚があります。それは夢に出現する異形の存在たちです。

弟によると子供の頃、夢の中に「丸いおじさん」が出現し追いかけられ朝、夢から覚めても、まだ追いかけて来るのではないかと思い、その後幼稚園バスに乗ってからも恐怖したといいます。また「モックモック」という髪の毛がもくもくしたおばさんの怪人が同様に夢の中に現れ不気味な余韻を残したと言います。このモックモックを絵に描いたものを私は見た事がありました。そこには妖怪の原型になるような生々しい存在が表現されていました。この感覚は見覚えがありました。私はこの怪人を妖怪「畳叩き」として表現してみました。遠い記憶の中、時折私の家の何処かにいてパタパタと畳を叩いて誰かを呼んでいたのだと思います。

畳叩き(たたみたたき)

2008 岩絵具、墨、アクリル、箔、薄美濃紙227.3×174㎝