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足の気配.JPG

 かつての日本も闇の深さは圧倒的な威厳に満ち夜を支配していました。やがて電気の光と科学が至る所を覆い尽くし子供たちは暗闇の創造力を失っていきました。20世紀の終わり、世界終末予言が横行し不安な空気が蔓延し始めました。しかし新しい時代が到来する希望持っており、生きようとする生命力が煌めいていました。曖昧な灰色の世界ではなく闇においてもまだ希望を見出せるものと感じていました。 

ラスコー洞窟の旧石器時代の動物壁画の様に人間の生命力、躍動感、創造力は光より闇の方で発揮出来る種があります。この21世紀に移り変わる特殊な時期に暗闇から白い二本の足だけが歩いて来て立ち止まりました。幻覚の類か亡霊を安易に信じてはなりません。物事の整合性を司るであろう❝統合の大聖❞の対極にあるのは右脳でしょうか。いずれにしてもこの大聖は暗闇にまで整合性法則の影響を与える事は出来ないようです。この法則の治外で活動する時のみシャーマンに似た芸術性が高まる感覚を覚えます。

足の気配(あしのけはい)

2001 墨、胡粉 

90.9×40.0㎝